
Artist's commentary
「あら、またお会いしましたね。」先客の女性は僕らに話しかけて来た
その女性は今朝尋ねてきた青娥さんだった。ああ、こんにちはと僕が挨拶をする前に「あーっ!」と僕の隣の妖夢さんが青娥さんを指差し声を上げた。「あら、貴女は・・・あの時の・・。と」青娥さんも妖夢さんを見て呟く。・・・はて、この二人も知り合いなのだろうか。「・・・弾幕勝負なら、里の外で受けてたちますよ・・。」と妖夢さんは肩に差している剣に手をかけた。その様子に僕は只ならぬ緊迫を感じた。「いえ、今日は、ただ、美味しい物を食べに来ただけで・・あら、この大根、太くて美味しい・・・」青娥さんを見て、警戒している妖夢さんを気にする事もなく青娥さんはしゃりしゃりと大根を食べる。妖夢さん、青娥さんと知り合いなのかな?と僕が聞くと、「えっ・・・ええ、この前の神霊の調査で霊廟に訪れたという話をしましたよね?その時に弾幕勝負をこの人に吹っかけられまして・・・」と妖夢さんは僕の手を握る手を強張らせる。「だって、私の芳香を可愛がってくれた人がどんな人だろうと気になりましてと」と横の芳香さんの喉をなでる。「ほらっ、芳香、寄って」と青娥さんは芳香さんを横に寄らせ、「折角お会いしたのですし、お食事ご一緒にしませんか?」と僕らを手招きした。その様子に妖夢さんは依然として警戒していたし、今朝の布都ちゃんの反応を見て、胡散臭い人だろうとなんとなく思っていた僕はその場から立ち去ろうとしたけど、すでに親父が僕らの分の食器を用意して、今日も食べていくんでしょ?という顔をしていたので、仕方なく席を共にする事にした。この屋台は狭いもので、ぎゅうぎゅうと詰めて、ようやく4人が席に座れる程のものだった。お互いの肩や手がぶつかり合ってとても食べずらい。「でも、こういう場で食べるのも嫌いじゃないですわ。芳香、もう少し寄って。」と隣の僕と密着している青娥さんはうふうふ微笑む。「「」さん、私の方余裕ありますよ。寄って来て下さい。」と妖夢さんは、僕の袖を引っ張る。既に妖夢さんの方も狭いはずなのだけど。「ん・・?あらあら」と青娥さんはまた微笑んだ。「大丈夫ですよ。貴女の「」さんを取ったりしませんから」と青娥さんは言うと、「私の・・・「」さん・・・?」と妖夢さんは何か驚いた様子になってわっふるわっふる