
Artist's commentary
さようなら
私の家の階段が一番降りやすい。切符を買う時、まだ間違えてひとつ安い値段で買ってしまう。お前の家よりあの子の家の方が遠いから。
秋のはじめに魔法の精神薬★を飲んでから頭がバグってたみたいで非日常な生活を2ヶ月ほど続けた、すっごい楽しかったのは本当なんだけど何かとその期間に至るまでの方が元気してた気がした。あそこで目を覚ましてくれてなかったら私はずっと腕を切ったり、薬を飲んで、おかねもなくなってダメになってたと思う、さようならの予兆がしたから寂しくなって部屋から逃げた。また後日話そうなんて言ったけどそんな、会話出来る精神の余力も正直なかったので逃げるように前の生活に帰ってきた。
唐突なさようならをしてしまったから、唐突なさようならをしてしまったあの子に会いに行ったんだ。こんな私をまたおかえりと受け入れてくれた、顔色変えず元気してた?って聞いてくれて私はずっと泣いていた。私は一番あの子が好きだ。今迄、人間不信が酷かったのでずっと気づけなかった、私はもっと人を信じてもいいと思う。
刺激だけじゃ、目前の楽しいに縋るだけじゃ何もかもダメで。この数ヶ月でのさよならも私は全く無駄じゃなかったと思っている。でも最後君はなんだか怒っていたしあの時とはまるで他人だったから深く引きずることも無く誰よりも簡単にさようならができたと思っている。
焦がれた感情も全然墓場。私はあの子と全てを得たい。あの子みたく、あたしも自立すんだー。
ただ、そんなこと私がいちばんわかってるんだから、何も言及してこないでね