
Artist's commentary
妄想eg その1 虚の寵児
打つ、勝つ、吐く・・・それでも貴方は見てくれない・・・
踊る、踊る・・・壇上のプリマは光を浴びて・・・
打ち、勝ち、藻掻きつづける・・・それでも貴方は笑ってくれない・・・
廻る、廻る・・・この舞台の終幕はきっと惨めなのだろう・・・
堕ちた鳥は錆びた籠の中で・・・かつて見た星に焦がれて・・・
たとえそれが最悪の終わりでも・・・僕が貴方の救いになれるなら・・・
空の注射器と薬剤入れが散乱する部屋で、思考は宙に浮かんだまま・・・
貴方を想い憧れていた僕は、あの過去に取り残されたまま・・・
副作用と疲労で世界は歪み、観客の群れは何時しか醜い蠅の様に、数多の歓声は何時からか不愉快な羽音の様に薬漬けの脳に入ってきて・・・あらゆる苦痛と絶望が彼女を蝕んでいく・・・
「貴方さえいれば、何もいらない・・・貴方の為に、勝ち続けるから・・・だからいつか・・・もう一度だけでいいから・・・僕を、抱きしめて、愛してほしい・・・」
無様な道化は今日も踊る、滑稽な悲劇に浸ってその命を溶かしていく、数えきれない喝采の影で・・・静かに嗚咽を零しながら・・・
twitter/Leogust_2
ゴア様のコンセプトアート1 前回のサンデーと対になってます
設定は今後ちまちま出していく予定です
彼女は誰よりも稚拙で愚直で屈折した愛を持った子です。母の才能を受け継げなかった彼女は、誰よりも努力した後天的な天才です。結果を第一に考え手段を選ばず勝ちにこだわり続けました、その代償に内蔵はボロボロで彼女に残された時間は長くありません・・・身体の負担が限界を迎えると鼻や目から出血します・・・
黄色いスイセンの花言葉は“もう一度だけ愛して”、母に貰ったこの髪飾りを彼女は何より大切にしています。
ドーピングというデリケートなテーマですが、当時のアメリカ競馬界を見ているとかなり酷い実状だったのではと思ってます。
彼女が作中で最もサンデーに感情と人生をグチャグチャにされる存在です、その結果サンデーに対してとんでもないクソデカ感情を抱くことになります、とても可哀そうですが私は好きです。
あと彼女のエンディングは二つ考えていますが、どっちのルートも報われることはなく本当に救いのない子です。
悪い子じゃないのに・・・悲しい・・・
あとアリダーはゴアを愛していない訳ではありません、どっちも少し不器用なだけなんです。